
私の愛するこの美しい風景は突然に破壊されました。
2019年9月8日深夜から9日早朝にかけて千葉県を猛烈な台風が襲いました。
神社世話人だった私は心配になり夜が明けると神社のある山に行きました。
下の鳥居から長い石段の先を見上げて驚きました。
上の大鳥居の先に木々で覆われていて見えるはずのない明るい空が見えたのです。
クラっとしました。それはもう酷いものでした!!

幸いにもお社は奇跡的に、本当に奇跡的に何の被害もありませんでした。
問題は倒木です。
倒木の起きた現場は重機の入れない山の頂上近くです。
急斜面に何本もの大木が折り重なった状態からみて、倒木処理費用は高額となることは明らかでした。
神社世話人5人での難しい相談となりました。
ともかく神社の使える予算はとても少ないのです。
そして、町内は高齢化が進み年金暮らしも増えている。町内に高額な負担をお願いするのは問題だったのです。
もう一つの問題は大量の倒木で状況が全くつかめないことでした。
結局名案など浮かびませんでした。
ただ現場の状況を知るためにも「ともかく5人でやってみよう」となりました。
5人だけでやるのは時間をかけて慎重に少しづつ作業するためです。
大人数になれば必ず張り切る人が出ます。必ず競争が始まり慎重さが失われと考えたからです。
最初の日曜日、長い石段の途中に倒れこんだ直径約15cmを切り落とすのに半日かかった。

ネットで「はがらし」というのを知って次回の計画を即中止です。
倒木を1から2カ月間、何もせず放置することで水分が抜け軽くなり安定も増すのだそうです。
なるほど。知識は大事です。それから「斜面の倒木処理」についてネットを見まくりました。
しかしそんなものはほとんど見つかりませんでした。
チェンソーが必要なのは明らかでした。それも大型が必要です。
ネット検索しまくり独断でハイガーのHGーK5200をアマゾンで注文しました。
どうにでもなる安さで軽い決断でした。
なぜハイガーHGーk5200なのか。それは使えたか?
必要とする大きさで選ぶべき。高性能な小型ではできないことがある。
ガイドバー20インチ(50cm)の大型です。
大木に小型のチェンソーを使うことは危険です。
最も危険なキックバックはガイドバー先端部分で引き起こされます。
大型ならその先端部分を使うことなく全ての切断作業ができるのです。
また大型でパワフルなことは作業時間の短縮、結果として疲労軽減、そして事故を防ぐことにつながるはずです。
それは木の太さに関係なく言えます。
あらゆる作業で圧倒的に仕事が速いのです。
実際私は町内保有のもう一つある小型をどんな作業にも全く使わなくなってしまいました。
ハイガーは20インチなのに安い!!
普通20インチは安くても10万円以上で20万円台もあります。
ハイガーはそれらよりゼロが一つ少ない。
私の買ったKタイプは21320円。
Fタイプならなんと15500円だ。
最初に目にしたときには驚きました。
1万ですよ。1万。
性能の心配はいらない。
というか、この価格差では性能の細かなことは問題にすべきではないでしょう。
スチールが、そしてハスクバーナが良いのは馬鹿でもわかることです。
問題はハイガーが実際に使えるかどうかです。
私だって「安物買いの銭失い」の意味は知っています。
実は安いことからくる不安は、F5200でなく、K5200を選ぶことでほぼなくなるのです。
2ストロークは構造が単純で複雑な部分はキャブレターくらいです。
Kー5200は、オリジナルキャブでなく世界NO1のウォルブローキャブ搭載です。
これでエンジンに関する不安はほとんど消えます。
そして切れ味を決めるチェーンは世界で断トツNO1のオレゴン装着なのです。

*画面中央の茶色の小山は斜面から引きはがされた巨大な倒木の根っ子
10月になり倒木の葉が枯れたので処理作業を再開しました。

最初にハイガーで太い幹を切ったのは一番上に小山のような根っ子が見える直径50cmくらいの倒木でした。
幾重にも折り重なった倒木に力のかかり具合が分からずガイドバーが挟まれ大変な目にあってしまいました。
それに懲りてその後は徹底的に枝葉を切り落とし幹を丸裸にしました。
ネットの情報と仲間の協力、そして多くの経験を重ねることで思いのほか作業が進みました。
私もいろいろ学びいつの間にかチェンソーの目立てなどもやれるようになっていました。

11月の終わりにはほぼ片付いたといえるところまで作業は進みました。
あとは空中に横たわる最後の大物、直径70cmを着地させるだけとなりました。

ハイガーの文字が逆さまです。ガイドバーの摩耗などを平均化させるためにやってみました。問題なく使えました。
もうすぐ終わるのでここいらで記念写真です。
この大木は太枝が地面に深く刺さって、直径70センチの幹が空中に浮いています。
その斜面からはがされた根っこは半径で3メートルもありました。
そしてそれが斜面に覆いかぶさるようになっていて切断後に転げ落ちる心配がありました。
土は膨大な量でしかも根がびっしりと張っていてこの作業は大変でした。
根を切り取るのにはボッシュのバッテリ式ジグソーが活躍しました。
( 上半分を取り除こうとしましたが途中でギブアップ。実際取り除いたのは右半分のさらにその上半分 )

急斜面での大量の倒木処理が無事終わりました。
ど素人5人が、しかも隔週の日曜日だけで12月の始めまでに倒木処理をやり終えたのです。
ハイガーHGーk5200がなければ絶対に無理だっただでしょう。
私たちがハイガーチェンソーでやったことはランキングやプレビューを超越すると思います。

私たちは神社の歴史の中でちょっとしたレジェンドとなりました。
2年の任期を終える引継ぎの日、私はハイガーを神社から21300円で譲ってもらいました。
そうしたのには2つの理由があったからです。
一つは、後任の誰かがいつか私が買ったチェンソーで大けがをする可能性をなくすためです。
私の住む海辺の町には森林の文化は全く存在しません。指導者もいません。
それでもそこにあればつい気楽に使ってしまうでしょう。講習も受けず勉強もせずに。
もし必要になったらその時の世話人が21320円で買えばいいのだ。そう考えたのです。
もう一つの理由というのは、
私がただ単純に「気に入ったものを手放したくない。」そんな気持ちになってしまったからです。
あとからこの倒木処理を知った町内の人達はみな驚きを隠しません。
無理もありません。
私たちも驚いているのですから。
このちょっとした奇跡のような出来事はインターネットとハイガーが可能にしたのだと思うのです。